【 razbliuto 】

孤独を愛せ、愛を貫け

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なんか、人が死ぬのって悲しいけど、ある程度は仕方ないことかなとも思う。そもそも生きてたら絶対にいつか死ぬわけだし、この生きるのが難しすぎる世界で生き続けることだけが全員にとっての最善とか全く思えない。

半年前のあっちゃんの死は確かに悲しかった。本当に悲しかったし、数か月、何なら今も引きずってるくらい。居ないという現実がようやく少し理解できた頃には、これが神様が定めた天寿だったんだとも思えた。だってご病気だもん。脳幹出血だもん。どうしようもない、防ぎようがない。まあさすがに早すぎるわ神様のアンポンタンとも思ったけど。

だけどさ、れいたはさ。れいたは、なんでなのよ。なんで公式は死因を教えてくれないのよ。余計な憶測はしないでというなら、ちゃんと言ってよ。実は闘病中だった、不慮の事故でした、もうなんでもいいよ。なんで何も言ってくれないの。なんで葵さんは「いつか向こうであったら山ほど説教してやる」なんて言ってるの。何があったかしらないけど、the GazettEとして生きるだけで色々大変だったと思う。だからゆっくり休んでほしい。心からそう願うけど、それはそれ、これはこれで。なんで。本当にどうして。

4月は色々あって結構精神的にも体力的にも限界だった。その中でこの訃報はインパクトがあまりにも大きかった。れいたのせいじゃないよ。色んな事が一気に重なったのは私の人生の方だから、れいたを恨むつもりは全くない。

ただでもさ、疲れちゃったな。好きな人、死にすぎなんだよ最近。嫌いな人誰も死なないのに、好きな人ばかり死んでいく。本当にもうやめてほしい。釣り合いがどう考えてもおかしい。あまり細かくは言わないけど、三浦春馬くんが死を選んだのが私にとってのこの4月だった。1月からずっとそのことを考えていて、4月にこんな別れがあって、そっか、そうなんだなって。これがこの世界なんだ、やっぱり私もいつまで生きてられるか分からないなーって。

・・・みたいな話を、何重かのオブラートに包んだ状態で薄暗いバーでウイスキーを飲みながらしていた。ひとりで抱えきれる気がしなかったし、なんかこの人になら話しても大丈夫かもって思ったから。その人も結構どん引きエピソードを持ってるから、私がこの話をしたところでまだセーフ、ダメで引き分けくらいだろと思ったから。

そしたら「自殺はしてほしくないな。遺された側が結構しんどいから」と言われたので、「私が死んだらその時は救いだと思ってほしい。誰かにどうこうできる話じゃないから、自分に何かできなかったのかとか思わなくていい。遊ぶ仲間が減って寂しいなーって数日思うくらいでいいし、悲しまないで、すぐ忘れてほしい」と伝えた。そしたら「悲しいよ、そりゃ悲しむよ」ってまっすぐ目を見て言われた。「ああ、やっぱりこの話しなかったら良かった。酒飲んで全部忘れてください。」と言ったら、「忘れないよ、絶対」って。「ううん、忘れて」と言ったら、「忘れないから」って。
今年に入ってからなんだかんだ毎月会っていて、来月も会う予定がある。またそのうちカラオケ行こう、好きな曲歌おうって話もした。これまで私に利用価値があるから仲良くしてくれてるのかなと思っていたけど、その価値すらこの4月になくなって、もうだめかなと思ったのに、次の約束をしてくれた。「一緒に飲みに行ってくれるだけでいいんだよ」と言ってくれて、うれしかったな。

解散してから街中をふらふら歩いてたら、十年以上付き合いのある友達から突然電話がかかってきた。今までも何回かかかってたけど適当な理由をつけて最近は出てなくて、話したのは久しぶりだった。なんでこの日は出ようと思ったのか、よく分からない。色々話した後、「今年そっち遊びに行くから」って言われたので「うん、待ってる」と返した。

私は誰かとの小さい約束に生かしてもらってる。ありがとうね。