【 razbliuto 】

孤独を愛せ、愛を貫け

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昨日は普通に仕事をして帰ってきただけなのに帰宅したらなぜか0時近かった。身体が動くうちに化粧を落とし、シャワーを浴びる。腐れ縁から新曲のPVが届いていたのを思い出し、歯磨きをしながら観る。形になる前にデモのワンフレーズだけ聴いていたが、あのワンフレーズがよくここまで化けたなと思った。この曲のこと、好きだと思った。あと相変わらず私はこの人のギターが好きだ、とも。感想を伝え、そのまま眠り、目が覚めてもう朝が来たことを知る。昨夜は晩御飯を食べていなかったので空腹を感じ、近所のパン屋にパンを買いに行く決心をする。私が行く時間帯にはいつもなくなっているフルーツサンドが残っていたので、他の商品には目もくれずそれを選んだ。正直そこまで好きではないのに、あると選んでしまうフルーツサンドは魅力的だ。多分、あの真赤な苺に惹かれたんだと思う。会計時に「今日はこれだけで大丈夫?」とおばちゃんに聞かれる。そのパン屋ではいつも食パンを買うのに今日はフルーツサンドだけだったので聞いてくれたのだろう。「食パンは明日買いに来ます」と伝えた。この街に来て間もなく2年、少しずつ馴染んできた気がする。

怒涛の2月だった。最終週に自分でも驚くほど体調を崩した。多分あそこまで長期間駄目になったのは人生で初めてだ。その前週も帰宅してから身体に力が入らず全く動けない日ばかりだった。今思えば前兆だったのだろう。刻一刻と迫る納期、抗生物質を飲んでもなかなか治らない自分の身体、万全の態勢で仕事に臨めない現実、それでも続く生活。かなり追い詰められ、初めて一人暮らしが辛いと感じた。そんな状況の中で進めていた作業が、昨日やっと一段落着いた。今週末は自分を甘やかしたい。そして来週からラストスパートが始まる。

気付けばもう3月。長い長いこの案件がやっと今月末終わりを迎える、予定。そしてまた春が来る、まだ肌寒い日はあれど日差しは春だと感じることが増えてきた。紫外線もそろそろ強くなってくるので、また日焼け対策を考えなければいけない。基本的に春と夏は得意ではない。明るすぎるから。元気に生きることを強要される気がするから。良いことといえば洗濯の乾きが速いことくらいだ。汗も掻きたくないし日焼け止めも塗りたくない。だから毎年「今年は何かあればいいな」と思う。何かが終わっても、何かが始まるならそれでいい。そんな淡い希望を快晴の空の下に掲げたい。