【 razbliuto 】

孤独を愛せ、愛を貫け

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8月になった。転職して間もなく半年が経とうとしている。まだ半分残っているけど、今年の1番良かった出来事は転職したことだと思う。この半年なにがあったかなと思い返すと、相変わらず色々あったなと思う。まあ、覚えておきたいことだけ覚えておけばいい。事実は消せなくても、なかったことにしたければなかったことにすればいい。思考くらい、徹底した自由でいさせてよ。

花火は夜空の爆破だと思う。だからやっぱり、芸術は爆破であり、爆破は芸術なのかもしれない。と、この時期になると毎年思っている気がする。今年はどこの花火大会にも行かないつもりだけど、来年はどこか行きたいな。出来れば、自分が全く知らない土地の花火大会に行きたい。私を知ってる人が誰もいなくて、私もその土地のことを何も知らなくて、そんな空をドカーンと爆破されるの、よくない?けど私みたいに不純な動機で見てはいけないものだと思う。職人さん、本当にごめんなさい。夜空に咲く大輪の花は、私には美しすぎます。

My hair is bad.の「真赤」という曲を友人数名が聴いていたので便乗してちゃんと聴いてみた。まったく聴いたことがないわけじゃないんだけど、ちゃんとも聴いていなかったので。(学生時代に友達に連れられて彼らがまだまだ有名になる前に何回かライブで聴いていた、なんなら友人のおまけという程度だとは思うけど恐らく認知されていた、という裏話がある。)

ちゃんと歌詞を読み直してみて、有名な冒頭のワンフレーズについて考えてみた。「下着のホックを外すくらいで心の中まで分かった気になるな!」という意見が女性陣としては多いらしい。けどあれはきっと、男の子がただ付け上がった曲じゃなくて、むしろその逆で、自分のことを拾ってくれて、特に理由もなく優しくしてくれる女性のことを好きになってしまって、自分のことを好きでいてくれる人を失ってまでその彼女を好きでいることを決めた。けれど彼女の本心が一切見えなくて、思い悩んで、苦しくて、けどそれでも好きで、どうにか自分のものにしようと押し倒してみたその先で気付いてしまったんだろうな。「ああ、この人は僕のことを1ミリだって好きじゃないんだ」ということに。この人にとって僕はただの遊びで、暇つぶしで、飼い犬で、寂しさを埋める存在でしかなくて、それ以上でもそれ以下でもない。だからもうやめようとした。こんな恋愛をしていたって自分が苦しくなるばかりだ。もうやめよう、ちゃんと「終わり」を告げよう。そう思って会いに行ったのに、やっぱり嘘でも優しくしてくれるあなたにそんなことは言えなかった。夏だね。