【 razbliuto 】

孤独を愛せ、愛を貫け

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仕事ができる人間になりたかった。初めてそう意識したのは中学生の時で兎にも角にも当時憧れてた人は私が見ても明らかなくらい仕事が出来る人でキラキラしてて格好良かったから、私も仕事が出来る人になりたかった。仕事って何か分からなかったけど。その人は高校もサボりにサボってたし大学も平凡な所だったけど個人の能力が認められて就職氷河期だった頃に業界大手ばかりにトップで受かるような人だった。そこも格好良かった。ずっとそんな人の背中を追ってた。いや、追ってたのは背中じゃなくて残像かな。その人は何やらせても一番だったから、私も何やるにしても一番取ろうって思ってた。

仕事なんてやって当たり前、出来て当たり前、結果出して当たり前で、その上にどれだけのプラスαを乗せられるかが基準で生きてきた。私はそこにしか価値を見出せなかったし、人に褒められても私が納得出来てなければ意味がなかった。常に自分を追い込むその癖は、正直今も抜けない。こんな苦しい生き方をするのは自分一人で十分だと思う。だから周りの人にはなるべく楽に生きてほしい。私が抜ける空気なら抜いてあげたい。みんな、ちゃんと自分を認めて、そしてちゃんと笑ってね。