【 razbliuto 】

孤独を愛せ、愛を貫け

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金曜日の夜は友達と夜中の3時半くらいまで電話で話していたのに、土曜日は7時過ぎには目が覚めていた。午前中に荷物が届くとのことでずっと楽しみにしていた。小学校の遠足前より楽しみにしていた。9時すぎに荷物が届いた。恋人から、ホワイトデーのプレゼントだった。しばらく仕事が忙しいと言っていたのに、これだけ準備をしてくれたんだなと思うと本当に嬉しかった。多分この話を本人に伝えると「大袈裟だよ」と言われそうなんだけど、本当に嬉しかったし有難かった。完璧だと思っていた自分の家に神棚がないことを悔やんでいる。とりあえず寝ながらでもテレビを見ながらでも化粧をしながらでも見える位置に飾っている。飾らずに早く開けてよと言われそうだけれど…。

「それは理想だ、そう在れたらいいね」と最近よく思う。人は正しく生きるように努めるべきで、そこに関しては私も賛成だ。けれど、正しさ以外すべて間違いだというのは違うと思う。理想通りに生きられたら素晴らしい。最近はSNSでも「自分の機嫌は自分で取りましょう」という意見が目に付く。もちろんそれが理想だし、そうあるように努めるべきだと思うけれど、生きていれば誰かに八つ当たりでもしなければまともに立っていられない時だってあるでしょう。そういう時に受けた八つ当たりに対して、「お前は間違ってる」とは言いたくないのよ。正しいこと以外すべてが間違っているわけがない。大体のことはどこかで帳尻合わせるタイミングが来るので、大人しくその時を待っていればいいだけだ。

先日、『窮鼠はチーズの夢を見る』という映画を観た。R15くらいのBL系の話だったんだけれど、とても美しい話で久しぶりに映画に魅入ってしまった。映画を観て「切ないな、苦しいな」と思ったのはいつぶりだっただろう。幸せの定義はこの世界になくて、自分の中にしかないはずなのだから、誰の目も気にせず自分の幸せだけを追いかけられたらいいね。それもまた理想。